2017年10月28日 (土)

味覚の一週間

「味覚の一週間」は、食文化を子どもたちに伝えるために1990年にフランスではじまった味覚教育のイベントです。日本では2011年から本格的にスタートし、今では日本各地の250もの小学校で、五感を使って味わうことの大切さを伝える授業が行われています。

今回その授業の講師として、4年生のクラスを受け持ってきました。





塩、砂糖、酢、ビターチョコを使って、しょっぱい、あまい、すっぱい、にがいを感じてもらい、子供達に感じたこと思ったことを発言してもらう。

みんな、立ち上がらんばかりにまっすぐ力一杯手をあげてくる。子供達のエネルギーに圧倒されそうです。







そして最後に講師独自に用意したもので授業をまとめていきます。
私はクッキーを焼いて行って、噛む食感のお話をしました。





楽しい45分であり、貴重な45分でした。






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2017年9月30日 (土)

秋刀魚を焼く

秋刀魚の季節がやってきました。

中身ふっくら外はパリッ。
魚焼きグリルやフライパンでは理想の焼き具合にはなりませんね。
炭をカンカンにおこして煙をモウモウと立てて焼く炭火焼き。想像しただけでヨダレ…。七輪はあるけどマンションではクレームになっちゃうので出来ないんですよねー。
出来ないものは出来ない、と、あきらめて魚焼きグリルで焼いてます。

先日参加したほぼ日の気仙沼さんま寄席での秋刀魚定食は、捕れたて焼きたての最高の理想状態





皮が脂で揚げたようになるまで焼かれ、目が飛び出して落ちるまで焼く。




気仙沼の秋刀魚焼き隊の焼き方は、網から別注の、三ツ星もの!
頼もしくてカッコいい〜





もう食べ納めにしても良いな、と思える、大満足の秋刀魚の塩焼きでした

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2015年3月22日 (日)

石綿さんのフルーツ

江戸時代から続く農家15代目の石綿さんは、
無農薬、無肥料栽培の有機農法に取り組んで20年。

キウイフルーツの無肥料栽培に成功され、
日本で初めて有機JAS栽培の認定を受けた方として、
農業界では大変有名な方です。

毎日のように教えを請う方が全国から来られるご多忙の中、
去年11月末にお話を伺いに訪問しました。

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キウイフルーツにとって一番怖い病気は「かいよう病」。
この病気にかかると木が枯れるだけでなく、
他の木にも伝染してしまうので、かかってしまうと、
農場のキウイ全部を廃棄しなくてはいけなくなり、
しかも、農薬を使っても退治することはできないそうです。

ところが、無肥料で自然に育てられた石綿さんの木は、
かいよう病にかかっている木を接ぎ木しても感染しない。

健康に育った木は病気で弱り切った木を接いでも
寄せ付けない強さを持っているんですね。

そして、そんな木で育ったキウイは、健康そのもの。
枯れて小さくなっては行くのですが、どろどろに溶けない!

なんと、10年前のキウイがこれ!
農薬のかかったキウイはドロドロです。

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石綿さん、カッコイイです。オーラがあります。

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そして、16代目となる息子さんもカッコイイですね~♪

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この写真は何をしているかというと、
どれだけ土はふかふかしているかを、
竹の細い棒を刺して見せてくださっています。

これ、刺す前ですが、
このあと、竹の棒はズブズブと土の中に!

こんなにあたりの優しい土なので、
石綿さんの畑には猪が土に戯れに来るそうです。

猪は何十キロもある力強い動物ですので、
戯れなんて生やさしいものではなく、
畑は掘り起こされ食い散らかされ、
一晩でむちゃくちゃになってしまうそうです。

野生の動物は、
どこの畑のを食べると自分にとって安全か
よくわかっているんですね。

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石綿さんはキウイだけでなく
レモンやミカンやお米も作っていらっしゃって、
レモンは、ライムと掛け合わせたレモンライムを栽培されています。

訪問した時期はキウイも収穫前だしレモンライムも収穫前。
出荷時期を待つほかないなー。

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…と言うことで、
2月の下旬に、待ちかねての注文が届きました~♪

キウイは届いてからしばらくは
冷蔵庫にも入れずに部屋に放置して、
それからいただきましたが、
市販の酸っぱい酸っぱいキウイと違って、
甘さと酸味のバランスに無理のないやさしい味わい。
イガイガとしたえぐみもなく、本当に美味しい。

無肥料無農薬なので、皮まで食べられるとのことでしたが、
やっぱりむいて食べました (^^ゞ
ま、剥くと言うより、半分に切って
スプーンで実をぐるりとくりぬいてそのままパクリ!です。

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キウイは皮を残してしまいましたが、
レモンライムはもちろん皮をマーマレードに加工♪

自然に作られてるから苦みもしっかりしているだろうと、
茹でこぼす回数を多めにしたところ、
ペクチンが抜けすぎてしまいました (T-T)

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なので、レモンマーマレードソースと言うことにしました(笑)

すごく香りの良いマーマレードソースの出来上がりです♪

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青森から、雪の中に貯蔵して糖度を高めたりんごが届いたので、
石綿さんのレモンライムと一緒にコンフィチュールにしてみました。

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これほどレモンのいい香りに包まれたことは
今までなかったな、と、驚くほど満たされ、
アロマテラピー効果バツグン!

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生産者さんや職人さんを訪ねるのって、勉強になります。
何よりも、楽しい。やめられまへんなぁ~♪

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2014年1月12日 (日)

パンを学びに

パンのことをきちんと知りたいなと思い、
ツオップの超初心者クラスに参加しました。

てきとーに捏ねて、てきとーに成形して、てきとーに焼いて。
取りあえず膨らんでるから良しとしよう。
そんな程度のてきとーな私のパン作り。
むか~しむかし覚えたやり方で、見かけはパンになっているけれど、
理論をきちんと把握していないから時には失敗する。

しかし、そんなこっちゃイカン!

数年前から思っていたんですよ。
きちんと学ばないと、と。

知り合いのパンの先生に
気軽に教えて~とお願いするのは簡単だけど、
定期的に通えずキャンセルすることになるのは避けたい。

そう思うとなかなか前に進めずに居たのですが、
ツオップの講座をfacebookを通じて知り、
単発で経験のレベルに合わせたクラスがあることも知り、
タイミング良く申し込みの期間、
そして幸いにも全くの初心者クラスがあったので、
申し込んで抽選に当たったという訳です。

ツオップは、朝6時半から開店していて、
毎日数百種類のパンが提供され、何千個ものパンが売れて行く。
カフェもあって、朝7時から開いている。

近所にこんなパン屋さんが会ったら週3は通うのに~。
…と、ところがそうはいかない(と思う)。
だって早くから行列が出来ちゃうパン屋さんなんだから。

…てなことをパン好きの人達からさんざ聞かされていたワケよ。
だから行ってみたかったワケ。

スタート時間に遅れないようにしないと、と、
15分前に到着♪

なんと、やってしまいましたスタート時間の勘違い。
11時15分前についちゃって。
最近やっちゃうのよね、この手の勘違い。

ま、遅れるより良いか。
…違~う!
準備の邪魔!

それがよ~くわかってるので、
「すみません。居ない者だと思ってください。」とお願いして、
自分でも極力気配を消して沈黙して。

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そんなこんなで1時間あまり待機。恐縮…。

そしてその後始まったレッスンは、手コネで作るテーブルロール。
受講者が食べる分を作り始めるところからスタートです。

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先生はツオップのオーナーである伊原靖友さん。

材料の話、発酵の話、道具の話、
それだけに止まらない幅広い話が
とても理解しやすい言葉で語られ、とても興味深くて楽しい。

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発酵や成形の見極めは、
それぞれが感覚で覚えておくことも大切と言うことで、
その都度プニプニと触らせてくれる。

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混ぜて、捏ねて、たたいて、発酵させる。
分割して、丸めて、休ませる。
成形して、発酵させて、化粧をして、焼き上げる。

自分がやっていたことにどんどん修正が加わる。
その一つ一つに語られる内容にガッテンガッテン!

でもね、16時を過ぎて脳にエサがいってないとね、
集中力に欠けてくるのよ。
(私の場合11時から居るから特にダヨね)
でもまだ焼けてないからコッソリつまみ食いも出来ないし。

わたし、もうダメ…。
…と餓死すんでの所で、
焼き上がった先生のパンと共に試食タイム♪
(余談だけど、ストウブのミニココットやっぱり欲しいなぁ~)

ちぎった断面から幸せの湯気が立ちのぼり、
たぶん、怪しい薄ら笑いをしてたと思う、私。

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こうして焼き上がったワタクシのパンは、
ロールパンにもう少し厚みを出した方が良かったな、
と言うことと、
卵はもっと丁寧に塗るべきだったな、と言うこと。

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ま、その都度きちんと指導してくださるので、
初めてにしてはそこそこうまくいってる。…と思う。

味はツオップの配合なんだから当然美味しく出来てます。
膨らみと弾力もイイ感じです。

この感覚を忘れないうちにまずはトライしなくちゃね。

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2013年2月10日 (日)

金継ぎ教室に参加

割れたものを継ぎ合わせたり、
欠けたところを補修して元の形にする。
継ぎ方にセンスが加わる事で芸術的にもなる金継ぎ。

ま、そうなるには熟練の技が必要だけど、
ほんのちょっと欠けたところを補修して、
また使えるようにするのならなんとかなりそう。

欠けているのを見つけるとそれを使うわけにはいかない。
もし欠けているのに気がつかず、
それで手を切ってしまう人が出る可能性があるから
泣く泣く捨てる事になってしまう。
でもそれはとても忍びないのです、私。

だから金継ぎして使い続けられるようにしたいと
ずっと思っていたんです。

そしたら、食事会などでお世話になってる
千葉大網のギャラリーテン
何度か金継ぎ教室をやってるのを知り、
機会があれば、と、リクエストしていたら、
私のスケジュールを優遇してくださると言うので、
早速参加してきました♪

教えてくださる水野谷八重さんは、
テーブルウエアーだけでなくジュエリーも作られる漆作家さん。

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金継ぎの道具はなんだかワクワクする小物達です。

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欠けたところを埋めるのが今回のお勉強ですが、
割れたのはこんな風に、と合わせ方のデモンストレーションも。

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私が金継ぎしたかった食器は、
上海博物館展示のレプリカ。
欲しい枚数が一度に揃わず、
上海に行くたびに買っていたのですが、
それも買えなくなっていたので、
簡単に捨てるわけにはいかなかったのです。

ホントに小さな欠けですがなんと2枚も。
同じような欠け方をしていましたが
埋めてみるとコンマ何ミリの微妙な作業の違いが。

細かい作業で見づらくて、
ハズキルーペが欲しかったね(笑)

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10分程して固まれば目の細かな紙ヤスリでフラットにします。

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細かな粉になって削れていきますね。
内側、外側、峰のところ、と、厚いところが無いように、
地道な作業です。

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下地に、うめた漆をうすく塗って染み込ませてから
本漆を塗ります。

金に仕上げるときは赤の漆を、
銀や錫に仕上げるときは黒を塗ると良いそうで、
私は金に仕上げたかったので赤を塗りました。

これも下地と同じで薄くムラ無く塗るのですが、
細~い筆先で厚みを均等にと言うとけっこう神経集中です。

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細かな金粉を振って漆に付着させて、
これだけかー、けっこう早く終わるのね、と思ったら、

湿度の高いところに数日おいて漆を完全に乾かして、
更にうすめた漆を上掛けして乾かして磨きをかけて、と、
まだまだ作業は続くのだけれど、
そこのところは今すぐ出来ないので、
先生が持って帰って仕上げてくださる。

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仕上がってくるのが楽しみです。

最後の仕上げまで出来るようになるには、
まだまだ先の話になりそうです。

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2012年7月12日 (木)

吉實さんに行ってきました

前々からまわりには「今年はやるよ」と宣言し、
吉實さんには何となくお願いしていた研ぎ教室。

正式にお願いするには
キチンと出向いて頭を下げないとね、と、
吉實さんに行って来ました。

…と言うと、
なんてキチンとした先生なの!
なんて思いません?思いません?

思いません。
…だよねー。ま、その通りでして。

「それ、研ぐんでしょ?」と、
バッグから出ている皮の包みを指差され…。
イヤ〜ンばればれ〜。

鏡面に仕上げたら刃を潰したのか、
切れ味が悪くなってしまって…、と、
鏡面は切れ味とは全く関係ない
無駄なことと前々から言われていたのに、
やってしまいましたとばかりに、
おずおずとさし出す刺身と本焼き。

「林さんの研ぎは上手いよ。
だから次の段階の研ぎを教えてあげよう」
「納得しないと気が済まない人だからね。
普通はここまで言わないよ」

たっぷりじっくり説明してもらいながら、
神業の研ぎを独り占めで見学です。

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そして仕上った包丁がこれ。

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惚れ惚れしますぅ♡


今年もやりますよー、研ぎ教室。
皆さん、案内を待っててねっ!


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2011年10月23日 (日)

ビオデナミコでペコリーノ・トスカーノ

渋谷のイタリア料理店「ビオデナミコ」
美味しいトスカーナ料理がコースで食べられるお店。

辻シェフが作る手打ちパスタが絶品で、
どれも食べてみたいものばかり。

そのビオデナミコで
ペコリーノ・トスカーノのレクチャーがあるというので
参加してきました。

日本一ブリーチーズを輸入しているフロメックスジャポンの
チーズヴィレッジと言うサイトを見ると
色々なチーズを取り扱っているようです。

そのフロメックスが美味しいペコリーノを知って欲しいと
今回のレクチャーが企画されました。

ペコリーノはイタリアの各地で作られている羊乳のチーズですが、
臭い&塩気が強いと苦手な人が多いんですよ。
(ま、私は好きなんですけどね)

ペコリーノは南に行くほどクセのある香りが強くなるそうで、
日本で売られている代表的なロマーノはまさにそれ。

けれど、トスカーナで作られているペコリーノは
香り、塩気、なめらかさ、
どれを取ってもロマーノとは別物でした。

今回試食に出されたペコリーノ・トスカーノは、
フレスコと呼ばれる1ヶ月熟成のもの、
スタジオナートと呼ばれる3ヶ月熟成のものの2種類。
(6ヶ月熟成のオーロ・アンティコも試食したかったなぁ)

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この刻印が本物の証しだそうです。

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ビオデナミコで出されたピアットには、
栗のはちみつやビーツが添えられて、
ビオのワインもサービスされました。

なめらかで乳の新鮮さが味わえるフレスカ。
寝かせた時間が醸し出す旨味たっぷりのスタジオーネ。

どちらも想像していたペコリーノとは違った、
非常に上品で別物のようでした。

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カーチョ・エ・ペペはチーズと胡椒だけのシンプルさですが、
さすが辻シェフの打つパスタは違う!と、うなる美味しさ。
こんな量じゃ足りませんっ!
(食事に来たんとちゃいまっせ、とひとりツッコミ)

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今年のグーのクリスマスパーティーは、
恒例のモンスに加え、ペコリーノ・トスカーノも仲間入りだな。
みなさん、楽しみにしていてね~。

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2011年6月 9日 (木)

蕎麦Web大学で「仲佐」

もう三ヶ月前になってしまいました。

インターネットを通じての通信講座で蕎麦知識が得られる
「蕎麦Web検定大学」の課外授業があり、受講しました。

蕎麦Web検定大学は、検定と名はついていますが、
京都検定や漢字検定のような難しいものではなく、

蕎麦の一部だけに照らされた光で
偏った方向に行ってしまっている知識を
もっと広く深く知ってもらうことを目的の一つとしている
とても興味深い講座なのですが、
考えようによっちゃオタク気味の人に人気の、
(良い意味での)変な講座です。

写真家であり編集者であり随筆家でありと言う片山虎之介さん。
名前は厳ついのですがとても優しげな方で、
蕎麦については先生と呼ばれている方が責任編集をされているので、
テキストは読み物としてもすばらしく、
送られてくるのが毎回楽しみなのですが、
それ以上に楽しみなのが課外授業として開催される講座なのです。

まだスタートして間もない大学ですので
今までに開催された講座は2つ。

妙高に行って在来種の畑を見学し、
在来種「こそば」を打つ「こそば亭」に行って店主の話を聞き、
ゆで時間違いの蕎麦をテイスティング。
興味は尽きないけど、やっぱ、オタッキーですね。

ま、それが記念すべき第一回。
そして三ヶ月前に開催された第二回が、
「こそば亭」と岐阜下呂にある「仲佐」の蕎麦を比べると言う講座。

これ、だから?、と、どうってこと無いように思えるでしょ?

妙高と下呂のお店を休ませて東京まで出てこさせて
打ち慣れて無いどころか初めての場所で大勢の前で、
いつものように打つ蕎麦打ちを披露して、
業務用の火力がないところで蕎麦を茹で
受講者に食べてもらう。

…って、こんなこと、片山先生以外できないですよ。
蕎麦好きはそんなことすぐにわかります。

だから、受講希望者はあっと言う間に定員を超えそうになり、
重い石臼で手挽きする「仲佐」さんの限界に合わせての打ち切り。
遠方から夫婦で飛行機で駆けつけたという人もあるとか。
せいろ一枚がいったいいくらになるのでしょう?

でもわかります。金額じゃないんですよ。
それだけの価値があると言うことなんですよ。
ま、そんなこと言いつつ、
私は歩いて数分のところだったので
とっても助かったんですけどね。

「仲佐」は、私が行ってみたいお店のナンバーワン。
何年も前からあこがれ続けているお店。
チャンスがあればと思いながらも
下呂って気持ち的になんかね、台湾より遠いのよ。

蕎麦を育て、その日打つ蕎麦粉は
朝早くから機械に頼らず重い石臼を手で挽く。
そして打つ姿がすごいらしい。

もうそれだけで、
そのストイックさに、職人気質に、惚れちゃうわけ。

それが目の前で繰り広げられようとしているんだから
どきどきワクワクよ。

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仲佐さんはつなぎが3割。
あえて手挽きにされている方が3割と言うのは
ちょっと意外でした。

打ち始めてまず驚いたのは、
大の男4~5人で台を押さえこね鉢を押さえ。
それも必死で。

仲佐さんの水まわしからこねの力がすごいんですよ。

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加水を押さえた蕎麦粉を全身の力を込めて力一杯まとめ、
と言うのでは表現が甘すぎる、
格闘する、と言うのが近い、戦いを観るようで圧倒される。

後ろから見学させてもらった私は、その背中からみなぎる力と、
つま先立ちになって体重をかける姿に鳥肌。

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そうしてまとまった蕎麦玉は更に練り上げられ、

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常につま先立ちで、顔を真っ赤にしながら時間をかけて、
と言うより時間を気にせず、納得がいくまで捏ね、
美しい玉に仕上げます。

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日本刀のような切れ味の包丁で、丁寧に切られ、

すべての作業が終わるまで、圧倒され続けの仲佐劇場。
息するのを忘れたように、終わったときには思わず深呼吸。

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東京まで持ち込まれた、お店で使っているザルと猪口。
それだけで仲佐に行ったような気持ちになれます。

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3割つなぎが入っているなんて信じられない、
滑らかで心地の良い喉越し。

潔い切り角が舌をこれまた心地よく刺激して
蕎麦を手繰るのが楽しくて仕方ない。

極端に押さえられた加水が、
食べ終わるまで蕎麦をダレさせない。

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なぜ3割なのか。
なぜ十割じゃないのか。
なぜ手挽きなのか。
手挽きと機械はどう違うのか。
石臼はどんなのを使ってるのか。
つなぎはどこの小麦粉を使ってるのか。
加水率は何パーセントなのか。
打つ時間はいつのあんなにかかるのか。
ゆで時間は。

次々に出る質問に、時にはにかみ時に熱くなり。
一つ一つに丁寧に答える仲佐さん。
誠実だからこそ意地悪に聞こえる答えもあり。

けれど、最終的結論はいつも、
「美味しくしようと思ったらそうなった。」

「美味しいと思ってくれる人がいればそれでいいんです。」
「美味しくないと思う人がいても良いんです。
 でもこれが私の蕎麦なんです。
 それを美味しいと思ってくれる人がいればそれで良いんです。」

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目から鱗の講座でした。仲佐劇場でした。

時間なんて気にしなくても、切るスピードを気にしなくても、
美味しくなれば良いのよね。

伸すのが楽しくて、切るのが楽しくて、
さっさと仕上げるのがもったいなくて、
時間のかかる私、は聞いていて嬉しくなった。
ま、元々の技術レベルが雲泥の差に違うけどさ。

楽しかったし勉強になったし。
蕎麦Web検定大学さん、本当にありがとうございました。
次回の企画も楽しみにしています♪

最後に、
仲佐さんの言葉。
「ここではこれがいっぱいでしたが
 本当の僕の蕎麦はもっと違うんです。
 お店に来ていただければわかります。
 是非来てください!」

うーむ。
行きたい気持ちが更に強くなってしまったじゃないか!

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2011年5月23日 (月)

味噌作り初体験

お生徒さんからのお誘いにのって、
長野県の上田に、味噌作りに行ってきました。

ま、私のことですので、
味噌を作るだけでは収まりませんが、
それはまた次の機会のお知らせするとして、
まずは味噌作りドキュメント!

前日から戻しておいた大豆を茹でます。
お世話になった方のお家の庭で
15キロあまりの大豆を次々に茹でるのが、
豪快でアウトドア気分でわくわく楽しい!

山の高台にある本当にすてきなお家で、
開放感あふれるこう言うお家を見ると
山の暮らしもいいなぁーと思っちゃうんですよね。

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さすが味噌作りの盛んな長野県だからなのかな?
糀屋さんがあるんです。
落ち着きと年代を感じる看板だけでも感激ですが、
中で糀の山を見たらもっと感激♪

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いよいよ味噌作り開始!

茹でた味噌をミンチ挽きでつぶします。
昔はこの機械を手で回していたそうです。

モーターをつけてからはずいぶん楽になったと、
場所や機械を貸してくださってご指導くださった
農家のお母さんの笑顔がすてきでした。

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ほぐした糀と塩を混ぜた中に
挽き終わった大豆を、ドサッ。

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大豆をほぐしながら全体を混ぜます。
量が多いから大変!

…なんだけど、
それ以上にどろんこ遊びをする子供の気持ち。
楽しい♪ 楽しい♪ 楽しい!

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農家のお母さんは、はらはらなんでしょうね。
見るに見かねて指導の手が入りました。

年季が違います。
力の入れ方や動きに無駄がありません。

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それを丸めて、

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山積みにして、

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その山を練り崩しながら広げ、

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また捏ねては丸め、

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また山にして崩し、

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これを繰り返して練り上げます。

で、練り上げたら、
ぎゅうぎゅう押さえて空気を抜きながら樽に詰めます。

こうして分け入れたそれぞれの樽が出来ました♪
圧巻です!

10月末には美味しくなってるよの言葉に
期待がふくらみます。

おいしくなぁ~~~れ。

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お世話になった宮原さんご家族です。

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味噌作りの後は、
お母さんお手製の桜の塩漬けで桜茶をいただき、
杏や梅やりんごのスイートをいただき、
お父さんの果物を育てる話を伺い、
新鮮なお話や味に感激ひとしお。

お誘いくださったお生徒の高橋さん、
準備を整えてくださった浅地さん、
そしてそして、
ご指導くださった宮原さん、
とっても勉強になりました。
ありがとうございました。

ホント、楽しかった~。
行って良かった~。

来年もお世話になりたいでーす

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2011年2月12日 (土)

第三回チーズ百選

ソムリエ協会の仕事をしているお生徒さんが
こんなイベントの案内をくれました。

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全国各地のチーズを集めてみんなで味わいましょう、ということから始まった「日本の銘チーズ百選」。いよいよ第3回目となり、会場は、アクセス便利な表参道駅直結の「青山ダイヤモンドホール」です。前回は55社185アイテムのチーズが揃い、600名を超す来場者はチーズを食べ、造り手と話しをし、大変満足した会になったようです。

・日時:2011年2月12日(土) 15時~18時(入退室自由)
・場所:青山ダイヤモンドホール 東京都港区北青山3-6-8 (地下鉄「表参道駅」直結)
・TEL:03(5467)2111

内容:
 ①北から南から、日本の銘チーズ 試食展示ブース
 ②ダイナミックなチーズカッティングショー
 ③焼いたり、溶かしたり、工房提案のクッキングチーズコーナー
 ④今日だけチーズ職人?「手作りチーズ体験コーナー」
 ⑤注目ワイナリーも多数出展「国産ワインとマリアージュ」
 ⑥熱いメッセージ!「チーズ職人によるPRステージ」
 ⑦今年も数量限定で殺到必至!「チーズ即売コーナー」

前売り券:
 4,000円(税込) (当日券:一般5,000円)

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はい、もちろん私も行きま~す。

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